鷲見明(公認会計士) この記事の監修者:鷲見明(公認会計士)

経理代行は高い?費用対効果を判断するポイントを解説 

経理代行の費用対効果を比較し判断するための重要ポイントを解説する記事の表示画像

「経理代行は便利そうだけれど、料金が高そう…」

経理代行を検討している企業から、このようなご相談をいただくことは少なくありません。

確かに、月額数万円から十数万円程度の料金を見ると、「自社には少し高いのではないか」と感じる方もいるでしょう。

しかし、その一方で、

  • 経理担当者の採用が難しい
  • 社長が毎月何時間も経理業務を行っている
  • 月次決算が遅れ、経営判断が後手になっている
  • 経理担当者の退職リスクに不安を感じている

このような課題を抱えながら、現在の経理体制を見直せていない企業も少なくありません。

つまり、「経理代行は高いかどうか」は、月額料金だけでは判断できないということです。

重要なのは、その費用によって経理業務の負担がどれだけ軽減され、会社全体にどのような効果をもたらすかという視点です。

本記事では、

  • 経理代行が「高い」と感じられる理由
  • 費用対効果が高い企業の特徴
  • 料金以上の価値を得るために確認したいポイント

について分かりやすく解説します。


目次

「高い」と感じる理由は、大きく3つある

実は、「経理代行は高い」と感じる理由は、大きく次の3つに分けられます。

  • 月額料金だけを見てしまっている
  • 自社で経理を行う場合の総コストと比較できていない
  • 経理代行によって得られる効果が見えにくい

例えば、月額15万円という金額だけを見ると、高く感じるかもしれません。

しかし、自社で経理担当者を採用する場合には、給与だけでなく、社会保険料や採用費、教育費など、さまざまなコストが発生します。

さらに、社長や他の社員が経理業務に費やしている時間や、月次決算の遅れによる経営判断への影響など、数字には表れにくいコストも存在します。

そのため、「高いかどうか」は月額料金だけではなく、会社全体でどれだけのコストが発生しているのか、そして経理代行によってどのような価値を得られるのかまで含めて判断することが重要です。


「高い」と感じる理由① 月額料金だけを見てしまう

経理代行の料金は、一般的に月額数万円から十数万円程度です。

この金額だけを見ると、

「毎月これだけ支払うのか」

という印象を持つかもしれません。

経理代行には、記帳だけを行うサービスだけでなく、請求書発行や支払準備、月次決算資料の作成まで対応するサービスもあります。

サービス内容によっては、

  • 記帳業務
  • 請求書発行
  • 支払予定表や振込データの作成
  • 経費精算
  • 売掛金・買掛金管理
  • 月次決算資料の作成
  • クラウド会計の運用支援

など、日常的な経理業務をまとめて依頼できる場合があります。

つまり、月額15万円という金額だけを見るのではなく、その料金によって自社の負担をどれだけ減らせるのかという視点で考えることが重要です。また、料金だけでサービスを比較すると、自社に合わない会社を選んでしまう可能性があります。

合わせて読みたい:経理代行とは?業務内容・導入の流れを解説

「高い」と感じる理由② 自社で経理を行う場合の総コストを見落としている

経理代行の料金を判断する際は、外注費だけではなく、自社で経理業務を続ける場合に発生する総コストと比較することが大切です。

自社で経理担当者を採用する場合には、人件費だけでなく、採用や教育、引き継ぎなどの負担も発生します。また、経営者や社員が経理業務に費やしている時間も、会社にとっては重要なコストです。

ただし、この記事では個別の費目や金額を細かく計算するのではなく、「月額料金だけで判断しない」という考え方を押さえておきましょう。

削減できる費用と継続して必要になる費用については、以下の記事で整理しています。

合わせて読みたい:経理代行で削減できるコスト・削減できないコスト


「高い」と感じる理由③ 数字に表れにくい効果を評価しにくい

経理代行によって得られる効果には、月額料金のように金額で確認しやすいものだけでなく、数字に表れにくいものもあります。

例えば、経営者が本業へ充てられる時間が増えることや、月次決算が早くなること、担当者の退職や属人化によるリスクを抑えやすくなることなどです。

こうした効果は、毎月の支出だけを見ても判断できません。経理代行が高いかどうかは、支払う料金と導入によって得られる価値の両方から考える必要があります。

経理代行の導入効果を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

合わせて読みたい:経理代行で会社はどう変わる?導入効果を徹底解説


経理代行はどんな会社なら費用対効果が高い?

経理代行の費用対効果は、すべての会社で同じではありません。

特に次のような状況では、導入による効果を実感しやすい傾向があります。

  • 経営者が経理業務を兼務している
  • 経理担当者の採用が難しい
  • 月次決算が遅れ、経営判断に時間がかかっている

このような企業では、経理業務の負担軽減だけでなく、本業へ充てる時間の確保や経理体制の安定化につながる可能性があります。

一方で、自社に経理代行が向いているかどうかは、会社の規模や経理体制、依頼したい業務によって異なります。

費用対効果は料金の中身まで確認して判断する

月額料金が同じでも、基本料金に含まれる業務や追加料金の条件、サポート内容は会社によって異なります。

そのため、費用対効果を判断する際は、次の点を確認することが大切です。

  • 自社が依頼したい業務が含まれているか
  • 追加料金が発生する条件が明確か
  • 必要な品質やサポートを受けられるか

料金が安くても、必要な業務が含まれていなければ、追加契約によって結果的に費用が増えることがあります。反対に、料金が高く見えても、自社の負担や経理上の課題を十分に減らせるのであれば、費用に見合う価値があると判断できます。

合わせて読みたい:経理代行の見積もりを解説|料金が決まる7つのポイント


「高いかどうか」は月額料金ではなく総コストで判断する

経理代行を検討する際は、月額料金だけで比較するのではなく、会社全体で発生しているコストという視点で考えることが大切です。

例えば、次のようなコストは見落とされがちです。

  • 経理担当者の給与・賞与・社会保険料
  • 採用や教育にかかる費用
  • 社長や社員が経理業務に費やす時間
  • 担当者の退職による引き継ぎや再採用コスト
  • 月次決算の遅れによる経営判断への影響
  • 入力ミスや確認作業にかかる時間

こうしたコストまで含めて考えると、経理代行を活用した方が結果として費用対効果が高くなる企業も少なくありません。

また、経理代行は「すべての業務を任せるサービス」とは限りません。

例えば、

  • 記帳だけ依頼する
  • 支払予定表や振込データの作成だけ依頼する
  • 月次決算資料の作成だけ依頼する

といったように、必要な業務だけを委託することも可能です。

最初からすべてを外注するのではなく、自社の負担が大きい業務から段階的に委託することで、費用を抑えながら効果を検証しやすくなります。


まとめ|「高いかどうか」ではなく、得られる価値で判断しよう

経理代行が「高い」と感じられる理由の多くは、月額料金だけを見て判断してしまうことにあります。

しかし実際には、

  • 経理担当者の採用や教育にかかる負担を軽減できる
  • 経営者や社員が本業へ集中できる
  • 月次決算を早め、経営判断を迅速に行える
  • 属人化や退職リスクを軽減できる
  • クラウド会計の活用や業務改善を進めやすくなる

といったメリットも期待できます。

そのため、「月額料金はいくらか」ではなく、その料金でどれだけの価値を得られるのかという視点で比較することが重要です。

人件費や採用コスト、経営者が経理業務に費やす時間なども含めて総合的に判断することで、自社にとって本当に費用対効果の高い選択が見えてきます。

経理代行は単なるコストではなく、経営の効率化や会社の成長を支える投資という視点で検討することで、自社に合った選択がしやすくなるでしょう。

FAQ|経理代行の費用対効果についてよくある質問

Q1. 経理代行の料金相場はどのくらいですか?

経理代行の料金は、一般的に月額数万円から十数万円程度のサービスが見られます。

ただし、記帳のみを依頼する場合と、請求書発行や支払準備、月次決算資料の作成まで依頼する場合では、料金が大きく異なります。

具体的な料金相場や費用の内訳については、以下の記事で詳しく解説しています。

合わせて読みたい:経理代行の費用はいくら?料金相場と内訳を解説


Q2. 中小企業でも経理代行を利用するメリットはありますか?

あります。

特に、

  • 経営者自身が経理業務を兼務している
  • 経理担当者の採用が難しい
  • 経理業務が属人化している

といった企業では、経理代行によって本業へ集中できる時間を確保しやすくなります。

また、必要な業務だけを委託することもできるため、自社に合わせた活用方法を選べます。


Q3. 安い経理代行を選べば問題ありませんか?

必ずしもそうではありません。

料金が安くても、

  • 対応できる業務範囲が限られている
  • 月次資料の作成が含まれていない
  • 追加料金が多い
  • サポート体制が十分ではない

といったケースもあります。

費用だけではなく、対応範囲や品質、サポート体制も含めて比較することが大切です。


Q4. 経理担当者がいても経理代行は利用できますか?

はい、利用できます。

すべての業務を委託するだけでなく、

  • 記帳業務だけ
  • 支払予定表や振込データの作成だけ
  • 月次決算資料の作成だけ

など、一部の業務のみを依頼することも可能です。

繁忙期の業務負担軽減や、担当者の属人化対策として利用する方法もあります。


Q5. 経理代行を導入すると、どのような効果が期待できますか?

企業によって異なりますが、次のような効果が期待できます。

  • 経営者や社員が本業に集中しやすくなる
  • 採用や教育にかかる負担を軽減できる
  • 月次決算の早期化につながる
  • 経理業務の属人化を防ぎやすくなる
  • クラウド会計を活用した業務改善を進めやすくなる

重要なのは、「料金が安いか」ではなく、自社の課題を解決できるサービスかどうかという視点で判断することです。


経理代行の費用対効果について相談したい方へ

「経理代行の料金は理解できたけれど、自社にとって本当に費用対効果があるのか判断できない」
「経理担当者を採用するべきか、それとも外部へ委託するべきか迷っている」
「現在の経理体制を見直し、もっと効率化したい」

このようなお悩みをお持ちでしたら、まるまる経理へお気軽にご相談ください。

現在の経理体制や業務内容を丁寧にヒアリングしたうえで、本当に経理代行が適しているのか、どこまで委託すると費用対効果を高められるのかを一緒に整理し、貴社に合った経理体制をご提案いたします。

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